恐らく、いま福島の首長はこの現実に対処する為に、評価と批判の間で大変な思いをしているのは間違いない。伊達市は福島市の北に位置し、放射線量率も福島市と同様に比較的高い。その伊達市の首長の言葉には明確な違いを感じる。民家からわずか数十メートルの市役所支所の駐車場に除染廃棄物の仮置き場を設置しその意気込みを示したり、今回の見えない放射線量を画にするガンマカメラのデモも、その予算を認めない国へのアピールの意図もあると聞いている。批判もあるだろうが、本気で行動していることが明確に市民に伝わる。福島市の首長は県内で面的な除染が一番進んでいるのは福島市だと言っている。しかし、今後提示される「ふるさと除染計画」の第二版で今年度、来年度で除染対象となる地域が示されるが、大きな失望感は否めないだろう。福島市の全戸を除染すると言ったが、二年後には自然減で国の示す0.23μSvを下回る地域も多く出てくる中で今後どのように進めるのか。スピード感、本気度が欠けている。除染だけではない、除染は最低条件だ。その後の福島市の将来を描くこと。これを同時並行で進めなければならない。すべて時間との勝負だ。もちろん、県の姿勢にも大きな問題がある。国の方針、市町村の意向。県の意思は一体どこにあるのか。フクシマが福島である為に未来に向けて必要なこと、国と市町村の両方にしっかりと示し、求めて行く姿勢が必要だ。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。