福島も厳冬から一気に春です。(花粉も一気に...、鼻水、目のかゆみと格闘中です。)スキー場では雪がどんどん溶けて、水の流れができてるらしいです。
解説編、第二回です。 今回はホールボディカウンタ−(以下、WBC)についてです。福島県は平成25年度末末までに子ども達や妊婦を優先に38万人の検査をするとしています。
県の現状のWBC検査は2つの問題点があります。ひとつが対応に県が主体的に動かず、未だに計測を受ける機会が十分でない事。ふたつ目がベクレルではなく、シーベルトで評価している事。
いま、県内には県、市町村、民間の所有のWBC機器が45台もあります。実態は市町村まかせで、その対応がバラバラです。未だに優先順位の高い人たちの検査ができていないところ、逆に細かく何回も計測して生活へのアドバイスと結びつけているところ、差が出てしまっています。
機種にもよるのですが一台で1日100人程度の検査が可能です。と言う事は、単純に計算して稼働率9割で一日に約4000人、百歩譲って土日休みを想定して20日/月稼働で8万人、1年で96万人もの検査が可能な能力が県内にはあると言う事です。 と言う事は、県が本気で県民の健康を守る立場に立ち、計測のやり方を設計すれば、検査を受けるべき人たちは年に数回受ける事が可能な状況にあるのです。この複数回受けられると言うのがポイントなのです。ひとの生理的半減期を考慮するとやはり年に数回受ける事の出来る仕組みを作らなくてはなりません。
それを県は地域の事情に精通している市町村の考えとか、本末転倒な理由を挙げるだけで前向きな答弁は有りませんでした。
そして相変わらず預託実効線量(シーベルト)での評価、その時点で1ミリシーベルト以下です、と言っても意味が有りません。きちんとベクレルでその変動を確認する事が大切です。そうすることで偶発的(または日常的)にセシウムを体内に取り込んでしまった時のチェックが働きますし、そこで生活への改善する事で、不用意にセシウムを体内に取り込むリスクを減らす事ができるのです。
県もこうした論点は判るはずなのですが、施策にするのには前向きではないです。疫学的にどの程度の預託実効線量なのかと言う事しか興味がない様に思えてしまいます。真に健康を守る為のWBC検査の実現に向けて、引き続き取り組んでゆきます。
あと余談です、もし子どもさんとお母さんがだいたい同じ食事をしているのであれば、お母さんを計った方が良いのです。親心は判りますが、子ども達の生理的半減期はもっと短いので、偶発的な摂取だと数値が早く元に戻ってしまうのです。あと、赤ちゃん用のWBCも開発の動きがある様ですので早く皆さんが安心出来る様になると良いのですが。
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