今回の質問の大きな括りとして言いたかった事、それは県民健康管理調査のあり方の問題です。県民健康管理調査は「もっと守られるべき県民の立場に立つべきである」と言う事を質問の中でいくつかの角度で問いましたが、残念ながら大きな前進は得られませんでした。
日本の放射線影響に関する取り組みは戦後の米国管理下のABCCから放影研と基本的には疫学調査です。この流れで「ふくしま」が扱われる事が決してあってはならない。医学的見地とか、これまで積み重ねられた 知見の問題で片付けるのであれば、そもそも県民ひとりひとりの初期の被ばく線量の適切な推計が出来て初めて論じるべき話ですし、事故後の被ばく線量の推計自体もモニタリングデータを基にした非常に大雑把なものです。それで全ての県民について「低線量の被ばくの影響は考え難い」とするのは少々乱暴の様に思えます。
今回の質問への答弁の中で特に事故当初の健康影響評価で重要となる放射性ヨウ素について「これらによる被ばく量等について、現時点での評価が確立されていない」と述べました。恐らくこれから評価する事も困難でしょう。そうであれば、わずなか可能性であれ県民のすべてが健康への影響を受ける恐れがあるとの前提で県民の健康管理に関する施策を実施するべきです。県民に寄り添った健康支援策(「管理」と言うこと自体が言葉を間違っていると思います。)の実現につき、引き続いて発言をしてゆきます。
次回、別の大きな質問項目での解説をしたいと思います。
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