一連の議会特別委員会調査でサテライト高校を訪問した。あまりの理不尽なセクショナリズムに怒りを覚えた。この高校は震災前に300名ほどいた生徒が昨年度は半減。そしていまは1/4程度になり、生徒数は80名を割り込んでいる。1年生に至っては10名を切っている。このこと自体は厳しい現実とはいえ、直視して前に進むしかない。
ここからが問題だ。このサテライト校は既存の高校の空きスペースを借りてのプレハブの仮校舎。そして体育館や特別教室などはその高校の施設を借りている。だが、この生徒数では部活が成り立たず一部の運動部は休部状態。にもかかわらずその隣の高校は通常通り、部活動が行われている。それを見てどんなに悔しい思いをしているだろうか。恐らく、そんなのは一部の問題で他にももっとやるせない思いをしている事だろう。
高校時代の貴重な時間だ。多いに仲間と学び、議論し、励ましあい、 夢を見て、そして成長する事が大切だ。それが同じ敷地にあるのに、すぐ隣に仲間になれる友人がいるのに、別の学校だから一緒に活動出来ない。こんなのだったらサテライト校なんかやめてしまえばいい。いま直に、生徒を隣の学校に受け入れたもらった方が幸せなのではないだろうか。
ちょっと極端な書き方をしてしまったが、勿論この子ども達のサテライトであっても地元の高校へ通い、将来復興に貢献したいという思いを決して消してはいけない。サテライト校を存続させるにしても、サテライト校のないやり方であっても、行政・学校の都合ではなく、もっとこの子ども達の側にたったその思いを汲み取ることの出来る仕組みづくりはいくらでも出来るのではないだろうか。例外も特例も必要に応じて 多いに議論するべきだ。この生徒達が地元の復興への思いを絶やさずに、高校生らしくしっかりと学び、復興の為に地元で羽ばたくまでの力を蓄える事の出来る環境を作らなくてはならない。